■A4変形(縦266ミリ×横2160ミリ)■モノクロ■64頁■定価 本体2800円+税
日本図書館協会選定図書
【推薦】
●よくスナップしてる――写真家森山大道
●セイリー育緒は、カメラを通して世の中の仕組みを解き明かそうとしてきた。その結果の本作はニューエコノミー時代の暗部をとらえた作品となった。それは、50年代繁栄する米国社会の裏側を写したロバート・フランクの「アメリカ人」と重なってくる。彼女が撮影を続けた末に気付いたのは、人はどんなにつらくても現実社会で生きるしかないという事実。そして、それを支えるのはフランクが示唆したように人間の愛ではないか、ということなのだ。――Blitz Gallery 福川芳郎
福川さんの詳細な推薦文はこちらをご覧下さい→
http://gallerist.cocolog-nifty.com/epic/2012/03/post-74f0.html
【著者メッセージ】
ハリウッドという欲望むき出しの都市で暮らした頃、私は路上生活者たちが、時折まるで詩人のような深い眼差しになることを知った。全身で自分を主張し、孤独を引き受け、生きること
の激しさを見据える者の目は、この胸に鋭く突き刺さる。顔は、人の生き方すべてを映し出すのではないだろうか。人間と人間の接点が不可視になっていく時代だからこそ、顔を見つめながら、自分なりに生きることの意味を考え直してみたかった。――「まえがき」より